RX−7



4型から見た5型と6型(中編)

 試乗車の基地は大磯プリンスホテル。ホテルを出ると、西湘バイパス(国道1号線の有料バイパス)経由で、箱根口まですぐに着いてしまいます。大磯プリンスは、撮影を行なう試乗会にはベストロケーションなのです。4型にはじめて乗った時の目覚ましかったパワーアップを思い起こし、280馬力となった5型には大いに期待を膨らませてアクセルを踏み込みました。午前中の西湘バイパス下り線はすいており、5型はグングンと加速を続けてゆきます。4型は、3速で4千回転を過ぎると一気にパワーが立ち上がってゆきます。5型はきわめて滑らかな加速を続けたままレブリミットに達します。いつのまにぃ〜? という感じでしょうか。確かにパワーは出ているのですが、ハイパワーというよりフラットトルクなのです。実際には5型の方が速いのですが、体感的には4型の方が速く感じます。5型のフラットトルクは、5千回転における2kg-mのトルクアップが効いているのでしょう。RX−7にはじめて乗った方が驚くのはモーターのように滑らかな加速感とハイレスポンス(レシプロのツインターボでは考えられない)ですが、5型はターボ車であることを忘れてしまうと表現するのが正しいと思います。1型→4型→5型のエンジンパワーアップに伴って、称賛する部分と気になる点があります。最も素晴らしいのは高回転のエンジンの伸び。1型は完全にふん詰まりだったものが、4型では7千回転までストレスなく吹き上がるようになり、5型では7千5百回転までバッチリ使えるようになっています。気になる点は前回少し触れた段付き加速。1型はツインターボのシーケンシャルポイントでの加速の段付きが顕著だったのですが、4型では見事に解消されていました。5型では西湘バイパスのような平坦路では気にならなかったのですが、箱根のワインディングに入って登り勾配をエンジン高負荷状態で走ると、1型を彷佛とさせる加速の段付きが発生します。もしかすると6型の段階では解消されているかもしれませんが、6型では登り勾配を走った経験はありません。



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